羽曳野市恵我之荘の青木歯科でございます。
本日は口腔と顔面領域における多種多様の痛みについてお話しさせていただきたいと思います。
口腔顔面痛とは主に首より上の痛みについて呼称します。
歯科において痛みの中で最も頻度が多いのは「歯痛」であります。
⭐︎歯痛
❶虫歯が進行することにより、冷水痛、温水痛、自発痛など様々な症状を有します。
処置においては基本的な虫歯を削り詰める治療や、虫歯が神経まで進行している場合は根管治療という神経処置を行います。
❷食いしばりや歯ぎしりなどにより、歯牙に過大な負荷が加わることで歯の痛みが生じます。
歯牙破折(歯が割れる)や歯根膜炎が生じる可能性もあります。
❸歯周病により歯ぐきが腫れたり、歯が揺れたりすることで痛みが生じます。
歯周病を治すには我々だけではなく、患者さまご自身のご協力が必要となります。(日々の歯磨き)
⭐︎噛み合わせや食いしばりによる顎や筋肉の痛み
皆さまの中にも、顎関節症という言葉をお聞きした方はいらっしゃるでしょう。
顎関節とは人体の中でも左右の関節が連動している唯一の関節です。
つまり、右の顎関節の動きに不具合が生じれば左の顎関節も悪くなる可能性があるということです。
食いしばりや歯ぎしりなどにより顎関節や、関節を守る関節円板に負荷が加わると顎が開きにくくなったり、口をあけると雑音がなります。
また、食いしばりによる筋肉痛というものがあります。
食いしばりの顔の筋肉で最も働くのは咬筋という筋肉です。
噛む力が大きいとこの筋肉が疲労していきます。
言うならば常時筋トレをしているようなものです。
筋肉疲労が溜まると血流が悪くなり、リンパの流れも悪くなっていきます。
歯も痛くない、顎も痛くない、けれども顔の周りが痛みを有すれば
この筋膜痛の可能性も疑っても良いかと思われます。
[対策法]
一般的な顎関節症の治療では、マウスピースなどが挙げられます。
ただしただマウスピースを作製しても必ずよくなるとは限りません。
❶舌を上顎につけておきしょう。
食いしばりが強い方は、常に上と下の歯が接触しております。
本来1日の中で上下の歯が接触しているのは20分程です。
このような方は低位舌といい、舌が下方に下がっていることが多いです。これは本来の舌の位置ではありません。
舌を本来の上顎に位置付けることで、食いしばりを軽減させましょう。
この舌のトレーニングは当院でも行っているMFT(口腔筋機能療法)の中に取り入れております。
❷口腔マッサージ
先ほど説明した、筋膜痛とは筋肉の血流が悪くなることで生じます。
つまり血流を良くすることで老廃物を流すことが重要になります。
そのためには口腔マッサージが有効です。
当院でも口腔内外の筋肉をほぐすことで、痛みがなくなる事例も多いです。
痛みの原因が分からず、お悩みの方はご相談ください。